2015年12月05日
「観光地」としてのつくば市をおススメするために
こんにちは。つくば都民です。
私は、首都圏に住んでいる人に、生活する場所として「つくば市に住むこと」を勧めることはできます。
しかし、「つくば市に観光に来ること」を勧めることは難しい、と常々感じていました。
これは一体なぜなんだろうと思って、
ちょっと調べて、そして考えてみました。
ズバリ原因は、次の2点です。
①お勧めするターゲット(相手)を明確にするという意識が希薄
②観光してもらうためのストーリーを持っていない
以下に、この考えに至った過程と、
今後どうしていったらいいのかということを、
イチ市民の目線で述べていきたいと思います。
文が長いですが、長い通勤時間の暇つぶしにでも見て頂けると幸いです。
1 つくば市への観光客の統計データ
まず、つくば市への観光客の現状を知らなきゃ話にならない、と思い、
「一体何人くらいの人が、何を目的としてつくば市に観光に来ているのか」
ということを知りたくてインターネットで調べてみたのですが、
どうにもうまくデータを取り出せませんでした。
筑波山への観光客の世代別内訳、来訪手段、
「サイエンスの街」としてのつくばを目的にどれくらいの人が来ているのか。
「まつりつくば」の知名度、
ブルーベリーやパンを食べに来る人が何人くらいいるのか、
みたいなことを調べたかったのですが、
うまく探せなかったのです。
つくば市のホームページを見ていくと、
「統計つくば」に観光客入込数の推移に関するデータがあり、
つくば市全体の観光客数と、内数として筑波山への観光客数の数値が出ています。
※つくば市の観光客のうち半数以上が筑波山に向かっているようです。
しかし、この数値の元データは「茨城の観光レクリエーション現況」という資料で、
実はこれは県の統計データを引用している形です。
わずかに、大学で研究されている方や民間団体の調査を発掘することができましたが、
ちょっとデータが古かったです。
「つくば市」としては、観光に関する統計データは公開していないように見受けられます。
2 つくば市の観光地紹介
次に、現在、市がどのようにつくばの観光を紹介しているのかを調べてみました。
市のホームページから、「観光・イベント・交通」を開くと、
まず「イベント情報」が先にあって、一番下に「観光情報」があります。
そして、この「観光情報」のリンクを開くと、
筑波山など個別の観光スポットや「(一財)つくば観光コンベンション協会」などへのリンクが出てきます。
この「観光コンベンション協会」が、市の観光の主役を担っているような気がしたので、
その協会が発行している観光ガイド「つくばみちしるべ」を見てみたところ、
「筑波山」と「サイエンスの街」を主たる観光資源として捉えているようです。
これらのサイトや、私が今こうして利用させて頂いている「つくばちゃんねる」を含むほかの一般的なWebサイトを見ると、つくば市の個別の観光スポットがたくさん出てきます。
観光資源はどれも魅力的です。
各種サイトも市民が利用するにはとても便利なものです。
<参考リンク先>
①つくば市HP 観光・イベント・交通情報
http://www.city.tsukuba.ibaraki.jp/14271/index.html
※ちなみにページをスクロールしないと「観光情報」には辿りつきません。
②(一財)つくば観光コンベンション協会
http://www.ttca.jp/
3 観光地としてのつくば市を勧めるために
以上のことなどを調べてみて「観光地としてのつくば市をお勧めすることが難しい」のは、
冒頭にお話したとおり、
①お勧めするターゲット(相手)を明確にするという意識が希薄
②観光してもらうためのストーリーを持っていない
ことが原因かなと思いました。
そこで、今後は次のように考えていけばいいのかなと思いました。
①発信する情報のターゲットを明確にする
②観光してもらうためのストーリーをつくる
それぞれ、以下で説明します。
①ターゲットを明確にする
観光地としてのつくば市をお勧めするためには、ターゲットを明確にすることです。
「子供」「ファミリー」「学生」「独身者」「若いカップル」
「現役を引退したけど元気な高齢者」「身体の衰えを感じている高齢者」
「外国人」「スポーツマン」
などなど、対象をはっきりと分けて、そこを起点にした観光案内をすることが大切かなと。
例えば、筑波山は老若男女楽しめると思いますが、
人によって、目を惹くポイントや求めるものは結構違うのではないかと思います。
高齢者向け
「100歳になっても山の紅葉が楽しめる。だって、筑波山にはTXとバスで行けるし、ロープウェイだってケーブルカーだってあるから。」
若い女子学生向け
「山ガールの第一歩としての筑波山!」
カップル向け
「お勧めの隠れ家露天風呂ここにあり」
学生向け
「君たちの若い体力を試してみないか?」
外国人向け
「Feel Jananese traditional culture! Shall we compose haiku on the top of Mt.Tsukuba?」
などなど。
また、「サイエンスの街つくば」は、
うまくプレゼンテーションしていかないと、
小学生から中学生くらいのお子さんを持つ親が興味を持つだけなのではないかと思います。
「これをきっかけにして理科や数学を好きになってもらえないかしら。」という淡い期待をしそうな気がするからです。
しかし、一般人がぱっと聞くと、やはりハードルが高い印象を受けます。
例えば、都内に住む文系の大学生などが、あえてここに来るでしょうか。若いカップルがここに何を期待するでしょうか。
現在多く見られるスポット別の紹介は、
既にその場所に興味のある人へは効果的かと思います。
つくば市民やつくば市近隣に住んでいる方にはとてもわかりやすいですし、行ってみようかなという気にさせることができます。
しかし、元々つくばとあまり関わりの無い方には、このスポット別の紹介はあまり効果が無いのではないかと思うのです。
つくばに来てほしい人、
言い換えると「まだつくばの魅力を知らない人」がどういう人なのかを知った上で、
そうした人たちのバックグラウンドをくすぐるようなPRの仕方が不可欠だと思います。
個人的にも、そして、つくばでお仕事をされている事業者さんが明確な事業戦略を立てられるようにするためにも、市には、ぜひつくばへの観光客に関する詳細な統計データを公開してもらいたいものです。
こうしたデータが表に出てこないうちは、今後のつくば市の観光の未来は開けてこないと思います。
②観光のストーリーをつくる
観光地としてのつくば市をお勧めするための次の作戦は、
観光のストーリーを作ることです。
色々インターネットなどで調べてみましたが、
つくば市の観光案内は、多くが個別のスポット紹介にとどまっており、断片的だなあという印象でした。
「A地点だけ」とか「B地点だけ」とかではなく、
A地点とB地点とセットで訪問すると、実はこうした関連があって面白い、とか、
つくばの歴史を感じたいなら、A→B→Cの順で行くと時間も無駄なく使えるし、途中でこんなに素敵な場所で休憩できるよ!とか、
このルートで車を走らせるとイチョウの綺麗な紅葉を長く楽しめるよ、
みたいな感じで、こじつけでもなんでもいいからストーリーがあるといいのかなあと思います。
(以上の例でもまだ視点が狭いような気がしますが・・。)
都内と違い、ひとつひとつの施設やスポット間の距離が長いというのが弱点だと思うので、
なんとかその問題をクリアできないのかなあと思います。
秋の東大通りと西大通りの紅葉のように、
スポットとスポットの間の移動区間自体が見どころになってくるといいんですけどね。
ただ、「つくばサイエンスツアー」は別です。
これははっきりメッセージ性があるので、とても素晴らしいと思います。
私も近いうちに子供と一緒に参加したいと思っています。
私も、このようなメッセージ性を持ちながらつくばを紹介したいなぁと思います。
私は、つくばの街をランニングするのが好きなので、
「つくばのお勧めランニングコース!」
みたいな形で紹介できたらいいなと思っているのですが、
いかんせん体力が無く、10kmくらい走るとへばってしまい、
あまり多くの場所を知ることをできないのが悲しいです。
ぜひ、「つくばチャンネル」でブログを開設し、
つくばの見どころを紹介して頂いている方々には、
無理やりでもいいからスポットとスポットのつながりを紹介してもらいたいなあと思います。
4 (余談ですが、)研究学園地区の将来
今、研究学園地区はどんどん開発が進んできていますので、毎日のように景色が変わります。
一つ一つの開発が、「変わりゆく研究学園地区」としてひとつのストーリーを構成していると思います。
HPなどで日々変化する写真を紹介されるだけでも、住んでいる者としては本当にワクワクします。
ですが、ある程度開発が済んで街が完成したあとに、一つの街として何をどうPRできるのか。
ということがとても気になります。
私も研究学園地区に住んでいます。住む町としては本当に便利です。
でも、市役所が存在し、つくば市の中心となっていくであろうこの場所が「住みよい」というだけで本当にいいのかと思います。
近くに住んでいない人が遠方からでも立ち寄ってもらえるような街にするためには、まだまだできることがたくさんあると思いますし、まだ開発の途上である今にしかできないこともあると思います。
筑波山という名峰の麓にこれだけ近代化した街並みがあるということだけでも、
本当にすごいポテンシャルを秘めていると思います。
もっともっと自分の住む街を魅力的にしていきたいものです。
私は、首都圏に住んでいる人に、生活する場所として「つくば市に住むこと」を勧めることはできます。
しかし、「つくば市に観光に来ること」を勧めることは難しい、と常々感じていました。
これは一体なぜなんだろうと思って、
ちょっと調べて、そして考えてみました。
ズバリ原因は、次の2点です。
①お勧めするターゲット(相手)を明確にするという意識が希薄
②観光してもらうためのストーリーを持っていない
以下に、この考えに至った過程と、
今後どうしていったらいいのかということを、
イチ市民の目線で述べていきたいと思います。
文が長いですが、長い通勤時間の暇つぶしにでも見て頂けると幸いです。
1 つくば市への観光客の統計データ
まず、つくば市への観光客の現状を知らなきゃ話にならない、と思い、
「一体何人くらいの人が、何を目的としてつくば市に観光に来ているのか」
ということを知りたくてインターネットで調べてみたのですが、
どうにもうまくデータを取り出せませんでした。
筑波山への観光客の世代別内訳、来訪手段、
「サイエンスの街」としてのつくばを目的にどれくらいの人が来ているのか。
「まつりつくば」の知名度、
ブルーベリーやパンを食べに来る人が何人くらいいるのか、
みたいなことを調べたかったのですが、
うまく探せなかったのです。
つくば市のホームページを見ていくと、
「統計つくば」に観光客入込数の推移に関するデータがあり、
つくば市全体の観光客数と、内数として筑波山への観光客数の数値が出ています。
※つくば市の観光客のうち半数以上が筑波山に向かっているようです。
しかし、この数値の元データは「茨城の観光レクリエーション現況」という資料で、
実はこれは県の統計データを引用している形です。
わずかに、大学で研究されている方や民間団体の調査を発掘することができましたが、
ちょっとデータが古かったです。
「つくば市」としては、観光に関する統計データは公開していないように見受けられます。
2 つくば市の観光地紹介
次に、現在、市がどのようにつくばの観光を紹介しているのかを調べてみました。
市のホームページから、「観光・イベント・交通」を開くと、
まず「イベント情報」が先にあって、一番下に「観光情報」があります。
そして、この「観光情報」のリンクを開くと、
筑波山など個別の観光スポットや「(一財)つくば観光コンベンション協会」などへのリンクが出てきます。
この「観光コンベンション協会」が、市の観光の主役を担っているような気がしたので、
その協会が発行している観光ガイド「つくばみちしるべ」を見てみたところ、
「筑波山」と「サイエンスの街」を主たる観光資源として捉えているようです。
これらのサイトや、私が今こうして利用させて頂いている「つくばちゃんねる」を含むほかの一般的なWebサイトを見ると、つくば市の個別の観光スポットがたくさん出てきます。
観光資源はどれも魅力的です。
各種サイトも市民が利用するにはとても便利なものです。
<参考リンク先>
①つくば市HP 観光・イベント・交通情報
http://www.city.tsukuba.ibaraki.jp/14271/index.html
※ちなみにページをスクロールしないと「観光情報」には辿りつきません。
②(一財)つくば観光コンベンション協会
http://www.ttca.jp/
3 観光地としてのつくば市を勧めるために
以上のことなどを調べてみて「観光地としてのつくば市をお勧めすることが難しい」のは、
冒頭にお話したとおり、
①お勧めするターゲット(相手)を明確にするという意識が希薄
②観光してもらうためのストーリーを持っていない
ことが原因かなと思いました。
そこで、今後は次のように考えていけばいいのかなと思いました。
①発信する情報のターゲットを明確にする
②観光してもらうためのストーリーをつくる
それぞれ、以下で説明します。
①ターゲットを明確にする
観光地としてのつくば市をお勧めするためには、ターゲットを明確にすることです。
「子供」「ファミリー」「学生」「独身者」「若いカップル」
「現役を引退したけど元気な高齢者」「身体の衰えを感じている高齢者」
「外国人」「スポーツマン」
などなど、対象をはっきりと分けて、そこを起点にした観光案内をすることが大切かなと。
例えば、筑波山は老若男女楽しめると思いますが、
人によって、目を惹くポイントや求めるものは結構違うのではないかと思います。
高齢者向け
「100歳になっても山の紅葉が楽しめる。だって、筑波山にはTXとバスで行けるし、ロープウェイだってケーブルカーだってあるから。」
若い女子学生向け
「山ガールの第一歩としての筑波山!」
カップル向け
「お勧めの隠れ家露天風呂ここにあり」
学生向け
「君たちの若い体力を試してみないか?」
外国人向け
「Feel Jananese traditional culture! Shall we compose haiku on the top of Mt.Tsukuba?」
などなど。
また、「サイエンスの街つくば」は、
うまくプレゼンテーションしていかないと、
小学生から中学生くらいのお子さんを持つ親が興味を持つだけなのではないかと思います。
「これをきっかけにして理科や数学を好きになってもらえないかしら。」という淡い期待をしそうな気がするからです。
しかし、一般人がぱっと聞くと、やはりハードルが高い印象を受けます。
例えば、都内に住む文系の大学生などが、あえてここに来るでしょうか。若いカップルがここに何を期待するでしょうか。
現在多く見られるスポット別の紹介は、
既にその場所に興味のある人へは効果的かと思います。
つくば市民やつくば市近隣に住んでいる方にはとてもわかりやすいですし、行ってみようかなという気にさせることができます。
しかし、元々つくばとあまり関わりの無い方には、このスポット別の紹介はあまり効果が無いのではないかと思うのです。
つくばに来てほしい人、
言い換えると「まだつくばの魅力を知らない人」がどういう人なのかを知った上で、
そうした人たちのバックグラウンドをくすぐるようなPRの仕方が不可欠だと思います。
個人的にも、そして、つくばでお仕事をされている事業者さんが明確な事業戦略を立てられるようにするためにも、市には、ぜひつくばへの観光客に関する詳細な統計データを公開してもらいたいものです。
こうしたデータが表に出てこないうちは、今後のつくば市の観光の未来は開けてこないと思います。
②観光のストーリーをつくる
観光地としてのつくば市をお勧めするための次の作戦は、
観光のストーリーを作ることです。
色々インターネットなどで調べてみましたが、
つくば市の観光案内は、多くが個別のスポット紹介にとどまっており、断片的だなあという印象でした。
「A地点だけ」とか「B地点だけ」とかではなく、
A地点とB地点とセットで訪問すると、実はこうした関連があって面白い、とか、
つくばの歴史を感じたいなら、A→B→Cの順で行くと時間も無駄なく使えるし、途中でこんなに素敵な場所で休憩できるよ!とか、
このルートで車を走らせるとイチョウの綺麗な紅葉を長く楽しめるよ、
みたいな感じで、こじつけでもなんでもいいからストーリーがあるといいのかなあと思います。
(以上の例でもまだ視点が狭いような気がしますが・・。)
都内と違い、ひとつひとつの施設やスポット間の距離が長いというのが弱点だと思うので、
なんとかその問題をクリアできないのかなあと思います。
秋の東大通りと西大通りの紅葉のように、
スポットとスポットの間の移動区間自体が見どころになってくるといいんですけどね。
ただ、「つくばサイエンスツアー」は別です。
これははっきりメッセージ性があるので、とても素晴らしいと思います。
私も近いうちに子供と一緒に参加したいと思っています。
私も、このようなメッセージ性を持ちながらつくばを紹介したいなぁと思います。
私は、つくばの街をランニングするのが好きなので、
「つくばのお勧めランニングコース!」
みたいな形で紹介できたらいいなと思っているのですが、
いかんせん体力が無く、10kmくらい走るとへばってしまい、
あまり多くの場所を知ることをできないのが悲しいです。
ぜひ、「つくばチャンネル」でブログを開設し、
つくばの見どころを紹介して頂いている方々には、
無理やりでもいいからスポットとスポットのつながりを紹介してもらいたいなあと思います。
4 (余談ですが、)研究学園地区の将来
今、研究学園地区はどんどん開発が進んできていますので、毎日のように景色が変わります。
一つ一つの開発が、「変わりゆく研究学園地区」としてひとつのストーリーを構成していると思います。
HPなどで日々変化する写真を紹介されるだけでも、住んでいる者としては本当にワクワクします。
ですが、ある程度開発が済んで街が完成したあとに、一つの街として何をどうPRできるのか。
ということがとても気になります。
私も研究学園地区に住んでいます。住む町としては本当に便利です。
でも、市役所が存在し、つくば市の中心となっていくであろうこの場所が「住みよい」というだけで本当にいいのかと思います。
近くに住んでいない人が遠方からでも立ち寄ってもらえるような街にするためには、まだまだできることがたくさんあると思いますし、まだ開発の途上である今にしかできないこともあると思います。
筑波山という名峰の麓にこれだけ近代化した街並みがあるということだけでも、
本当にすごいポテンシャルを秘めていると思います。
もっともっと自分の住む街を魅力的にしていきたいものです。
Posted by つくば都民 at 14:00│Comments(2)
│つくばのくらし
この記事へのコメント
私が研究学園を終のすみかとして選んだ理由は産まれたての街である事が一つです。ハードは業者さんや自治体が作って行きますが文化に関しては住民が作っていくもののような気がします。生まれたての街には多くの可能性が秘められていると思います。住民になったら色んなイベントに参加したりまた企画などもして街づくりの力になれればと思います。
Posted by もうすぐつくば市民 at 2015年12月05日 17:54
もうすぐつくば市民さん
研究学園地区は若い家族が多くて、
小さい子どももたくさんいて、
活気があって楽しいですよ!
研究学園地区は若い家族が多くて、
小さい子どももたくさんいて、
活気があって楽しいですよ!
Posted by つくば都民
at 2015年12月06日 17:38
